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自身を理解して行動を、他者を理解して働きかけを!EQPI®チームビルディングプログラムを実施

「愛するもの」を見つける。
「愛するもの」について学ぶ。
「愛するもの」について発信する。
「愛するもの」を愛する人を増やす。

DX共創センターの久保田です。7月からは組織が変わり、事業シナジーセンターの久保田です。暑さにやられて変になってしまったわけではありません。センター長の長谷川さんと「DX共創センターがめざす人材像」について検討していた際のメモです。

今回はDX共創センターにて実施したチームビルディングプログラムについて紹介します。


プログラム実施までの経緯

冒頭に書いた通り、「DX共創センターがめざす人材像」を定義するために検討を重ねていました。DX共創センターのミッションを私なりに表現すると、社内の他部署、インテージグループの各社、社外のパートナーと共創し、事業成長を加速させる、です。

この組織には、営業をやってきたメンバー、開発をやってきたメンバー、BPOをやってきたメンバーなど、さまざまなバックグラウンドを持つ人材が集まっていました。

そのため、人材像として表現すべきものは、いわゆるITスキル・営業スキルといったスキル定義ではなく、コンピテンシーのようなものなのではないかと考えていました。

コンピテンシーは、特定の職務で卓越した成果を上げる個人が示す行動特性を指します。これは、単に技能や知識ではなく、行動の背後にある価値観、思考パターン、性格などの深層的な要素に焦点を当てます。

「スキル」「知識」は簡単に言えば、経理の専門知識のような「何を知っているか」というものです。一方で、「コンピテンシー」は、「知識」や「スキル」を持っていることを前提として、それらをどのように用いようとするか・用いるかという「思考・行動」のことを指します。

リンクアンドモチベーション社「コンピテンシーとは?」

インテージホールディングスの人事企画グループにも検討に加わってもらい、いま活躍しているのはどんな人なのか、その人が活躍している要因はどんなところにあるのか、といった議論を進めました。

そのなかで出てきたキーワードのひとつはバウンダリースパナーです。

バウンダリースパナーは「異質な組織/個人の境界を戦略的に連結し、縦横無尽に組織行動に影響を及ぼす役割であり、表面上の公式権限がない中、必要な資源に簡易にアクセスし、組織の内部ネットワークを外部情報源と結びつける存在」として、1977年にM. Tushmanが提唱

グロービス社「大企業のミドルは、イノベーションを起こせないのか?」
グロービス社「バウンダリースパナーの要件の体系化」

そして、もうひとつがコミュニティマネージャーです。従来のコミュニティマネージャーの役割とはすこし読み替えが必要な部分はあるのですが、求められるスキルがDX共創センターが担うべき役割とマッチする印象を受けました。

・周囲を巻き込む力
・柔軟な思考力
・ユーザーの気持ちを汲み取る力
・ニーズを読む力
・発信する力 / 伝える力
・企画 / 情報収集力

コミューン社「コミュニティマネージャーの主な業務内容と求められるスキル」

「読み替え」のために、コミュニティマネージャーについて調べ続けていると、以下のnote記事を見つけました。この記事の中で語られている変化や、それに対する課題認識が私が探していたものとビビビッと合致したため、この記事の執筆者である河原さんに「話を聞かせてください!」とアプローチしました。

河原さんと面談し、私たちの考えてきたことを伝え、この先どのように人材像の定義を進めていけばよいかなどを相談しました。

そこでまず1歩目として、各メンバーが自身の特性をより精緻に理解すること、いっしょに仕事をするメンバーの特性を理解すること、その特性を踏まえたうえで行動設計をすることを提案してもらいました。

これがPotage社が提供する「EQPI®チームビルディングプログラム」でした。

EQPI®チームビルディングプログラムの概要

Potage社資料より

このプログラムでは以下の効果が期待されます。

【メンバーやマネージャー】
自己認識強化によるコミュニケーションや行動のギャップの改善。
【チーム】
相互の個性を把握することによるチームパフォーマンスの向上。メンバー配置の最適化。採用基準やコンピテンシーの明文化。

Potage社資料より

プログラムは以下の3つから構成されます。

  1. EQPI検査受検(オンライン)

  2. チームビルディング研修(対面)

  3. 組織分析解説セッション(オンライン)

このプログラムの説明を聞いた時にいいなと思ったのは、自身の特性を「基本性格特性」、「ビジネス行動特性」、「EQ発揮行動」に分けて捉え、それらが組み合わさった結果どのような行動特性なのかを認識できるという点です。

Potage社資料より

チームビルディング研修

EQPI検査の結果として、検査機関による検査結果シートと、それをもとにさらに分析を加えたPotage社の独自レポートが配布されます。

検査機関による検査結果サンプル
Potage社分析レポートサンプル

研修では、この分析レポートをもとに進めていきます。
私以外のメンバーは講師の河原さんとは初対面のはずなのに、河原さんはメンバーの分析をしているので、名前とどんな特性の人なのかは知っているという不思議な状態で研修がスタートします。

個人ワークで「強み」「弱み」として表れた因子に対して具体的なシチュエーションを紐づけ、まずは自己認識を深めます。その内容をペアワークで他者に伝えます。これが自己開示になります。取り繕わず、包み隠さずに開示することがポイントです。

続いて、仕事のモチベーションが上がる / 下がるシチュエーションを書き出し、こちらについてもペアワークで共有します。

このようなワークを繰り返し、この人はどんな人なのか、その人に対してどんな貢献ができるのかをチーム全体で明らかにしていきました。

研修の様子

組織分析解説セッション

研修の数日後にオンラインで実施しました。
チームビルディング研修では個人にフォーカスし、自己理解・他者理解に取り組みました。こちらのセッションでは、そういったメンバーが集まったこの組織はどんな特性があるのかということに着目します。

このセッションは、私たちの組織が丸裸にされる感じでとても盛り上がりました。ちょっと恥ずかしいですが実際のレポートをすこしお見せします。

コミュニケーション力の高いチーム
バランスよさそう
あの人とあの人を組み合わせるとよさそう?

プログラムを終えて

1年近くいっしょにやってきたメンバー同士であっても、新たな気づきもあれば、やっぱりそうだよねーという納得の特性もありました。

今回は年度の後半でのプログラム実施でしたが、新たな組織でもあらためてやりたいという声が出ています。また、自組織だけでなく比較対象がほしいという声も挙がりました。他組織にも受検してもらい、それぞれの組織の特性を理解したうえで役割定義や連携方法に反映するというのもよさそうです。

7月からの新組織「事業シナジーセンター」でもこのプログラムを実施する予定になっています。新メンバーが加わりどのような特性を持っているのか、分析レポートが届くのが楽しみです。

本記事内で紹介したプログラムの内容や転載したレポートの体裁などは執筆日時点のものであり、プログラム提供元により変更される場合があります。
最新の情報はPotage社にお問い合わせください。

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