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ServiceNow Japan主催Hackathon2023に今年もチャレンジしました!

インテージグループではServiceNow(*1)を用いてDX推進に取り組んでいます。
私たち、グループビジネス推進本部システム三部第3グループはServiceNow推進担当として開発・運用保守を担当しています。
当グループでは昨年に引き続き、今年もServiceNow Japan主催の
Hackathon(ハッカソン)(*2)にチャレンジしてきました。チーム一丸となり挑んだ、血の滲むような奮闘の記録と手に汗握るハッカソン当日の様子をお届けします!

*1:ServiceNow社が提供するクラウドサービス。業務プロセスの標準化・自動化がコンセプト。単一プラットフォーム上でさまざまな業務システムを統合的に管理することができる。
*2:ハック(hack)とマラソン(marathon)を組み合わせた造語。プログラマーや設計者などのソフトウェア開発の関係者が短期間に集中的に開発作業を行うイベント。

昨年度の参加レポートはこちら


チーム紹介

みなさん、はじめまして。グループビジネス推進本部三部第3グループの南雲と申します。今年の4月に中途入社し、現在はServiceNowの開発を担当しています。社会人3年目の私ですが、ServiceNowはおろか、開発自体未経験の状態で入社し今に至ります。
今年度のハッカソンは新卒2年目の木村リーダーを中心に、同じグループの若手6名で参加しました。実は、木村リーダー以外はみなServiceNowに触れ始めて2~3か月ほどです。本レポートで「チャレンジ」と銘打っているのはそういうワケなのです。

AIに生成してもらったチームメンバーのイラスト集

ただし、経験が少ないといっても決して技術がないわけではありません。短い期間の中で木村リーダーを中心にスキルの共有・学習を進め、刀をしっかりと研ぎ、ハッカソンへと出陣しました。

今年のテーマと奮闘の記録

今年のハッカソンのテーマは「AIと自動化」。
昨今台頭している生成AIを中心とするAI技術とServiceNowプラットフォームを組み合わせ、人々の業務や社会生活をより良くする自動化アプリケーション…がお題です。
ServiceNowは近年生成AI機能の実装を推進しており、この1年でも大きな進歩を遂げています。

ServiceNowはインテリジェンスの時代をリードしています。長年のAIへの投資が、当社をAI時代の趨勢の中心的存在にしました。当社は、お客様がReturn on Intelligenceを最大化できるように、生成AIを自社のプラットフォームに組み込んでいます。これは機械のスピードと人間の判断のバランスを見極めながら、思慮深く、信頼性の高いイノベーションを共同で創出することに他なりません

出典:ServiceNow

昨年のお題である「ハイブリッドワーク」と比べると利用シーンや活用方法に制限がない分、自由な発想が求められます。また、ServiceNow×AIについては現状の業務では扱っていない領域なため、開発面でも難易度が高いものでした。
そのため、私たちは「開発チーム」「アイディア・発表チーム」「調査・ドキュメントチーム」に分かれて準備を進めました。

準備期間はお盆をはさみながら約1か月、猶予はありません。
まずは骨子となるアイディアの策定から着手しました。アイディアの大枠は参加メンバー全員で案を持ち寄り、話し合いながら固めていきました。

各メンバーからさまざまな案が飛び交いました

アイディアの大枠が決まると、各チームでの分担作業に入りました。アイディアチームは決まったアイディアをさらに深堀り具体化を、調査・ドキュメントチームは実装に必要な情報の調査や決定事項のドキュメント化、開発チームはできる範囲で設計を進めていきます。
準備期間はちょうど8月、夏休みを取るメンバーやワーケーションで出社できないメンバーもいたため、なんとか時間を見つけてはコミュニケーションを取りながら進めていきました。

発表資料について話し合うメンバー

どんなものを作ったのか

ずばり、私たちが作ったアプリケーションの名前は
「うきうきムードヘルパー」
です!
ちょっとふざけた名前に聞こえるかもしれませんが、ChatGPTに付けてもらいました。
概要を簡単に説明すると、自分好みの容姿・性格のチャットボットを生成して、メンタルヘルスの管理をしてくれるアプリケーションです。
チャットボットの容姿生成にはChatGPTとStable Diffusion(*3)、性格の生成はChatGPTを活用しています。また、定量判断AIを用いてその日のメンタルヘルスの点数を算出しています。

*3:Stable Diffusionは「入力されたテキスト」をもとに画像を生成する「訓練済のAIモデル(Diffusion Model)」を搭載した画像生成AIで、ユーザーは作成したい画像のイメージ(例えば、アマゾンのジャングル、高層ビルが建ち並ぶ都会、など)を英単語で区切って入力することで、様々な画像を作成できます。

出典:Stable Diffusionとは?話題の画像生成AIの使い方・初心者向けのコツも徹底解説!
自分好みのチャットボットを生成して…
前日の残業時間や当日の気分、気温や湿度からメンタルヘルス点数を算出してアドバイス

きっかけとなったアイディアは2つ。
1つは自分好みのチャットボットを作れたらみんな喜んで使うし、おもしろいよね~、というアイディア。
もう1つは社会人のメンタルヘルスが昨今問題になっているけどなかなか同僚や上司には相談しづらいし、自分でも気づかないうちに心が消耗していくこともあるよね、と。
この2つのアイディアを掛け合わせて、自分好みで親しみやすく相談しやすいチャットボットに自分の状態や悩みを投げて、ケアしてもらおうという案が生まれました。

アピールポイントとしては、やはりこれまで業務では経験していないServiceNowと生成AIの連携を実現した部分です。特に、キャラクター画像の生成は

  1. Stable Diffusionできちんと画像が生成できるようなプロンプト(*4)の生成方法をChatGPTに教え込む

  2. ユーザーが入力したキャラクターの外見設定をChatGPTに入力し英語のプロンプトを生成する

  3. ChatGPTが生成したプロンプトをStable Diffusionへ入力

  4. Stable Diffusionが出力した画像をServiceNow上に保存

という流れでより正確でアバターに適した画像を出力できるような仕組みを実装しています。もちろん、人間だけでなく動物のイラストだって設定できちゃいます。

*4:プロンプトは、ユーザーがAIに対して入力する「指示」のことで、AIに何を生成すべきか画像の方向性を定める指示情報を指します。

出典:ジェネレーティブAIはプロンプトで激変?画像生成方法を代表的ツール別に解説!
今回作成したアプリケーションで「ポメラニアン」を指定して生成した画像です。かわいいです。

発表当日 現場リポート

今年の会場は六本木の泉ガーデンギャラリー。会場に着くとたくさんの参加者であふれていました。それもそのはず、今年は大幅に参加チームが増え、31チーム約200名が参加したそうです。

会場に着くと参加者にはTシャツや駄菓子が配られました。審査の合間に配られた駄菓子をもぐもぐ食べている参加者もちらほら。

中身は袋によって若干違いました 個人的にはビッグカツがうれしかったです!

一次審査では7グループに分かれて発表を行い、各グループ内の投票で上位2チームが二次審査に進むことができます。二次審査に進んだチームは全チームの前で発表を行い、ServiceNow社審査員による採点が行われます。
いざ一次審査が始まるとグループ内のどのチームも見事にAIを活用したアプリケーションを開発しており、レベルの高さに驚きました。ですが、私たちだって負けていません。自信をもって発表に臨みました。

その結果、見事一次審査を通過し二次審査(決勝)進出となりました!
準備期間中、一次審査はなんとしても通過したいと思っていたのでメンバーみんなで喜びました!

一次審査の結果が発表されると、お昼休みと毎年恒例(?)のヨガブレイクをはさみ、午後の二次審査が始まります。


一次審査中の発表担当小林さん(左)       無事通過した一次審査の結果発表
午後の二次審査にむけてしっかりリラックスしました!

二次審査は一次審査を通過した14チームが1チームずつ登壇し、全チームの前で発表をします。一次審査を通過したチームはどこもつわもの揃い。そんなこと、ServiceNowでできたんだ?!というようなアッと驚くアプリケーションの数々でした。
今回のお題である「AIと自動化」。AIについてはほとんどのチームがChatGPTを用いていました。そして自動化については自社が属する業界や社会的に取り上げられている課題を解決するためのワークフロー、さらにはServiceNowの開発フロー自体を自動化するようなアイディアが多かったです。

そして二次審査の結果は…

残念ながら上位入賞は果たせませんでした…。
しかし、ServiceNow社審査員が選ぶ特別賞としてアイディア賞をいただくことができました!

社名が映された瞬間、チーム全員大喜びでした!

アイディア賞はテーマである「AIと自動化」をServiceNow上で実現するためのアプローチが技術的に良く工夫されているアプリケーションに贈られるそうで、今回はテキスト生成だけでなく画像生成を活用したり、生成するテキストにキャラクター性を持たせている部分を特に評価いただいたとのことでした。
また、ServiceNow社の方からは、決勝に進んでいる企業の中で純粋なエンドユーザーといえるのはインテージテクノスフィアだけであり、若手のチームで結果を残したことを称えるコメントもいただきました!

私たちのアプリケーションをべた褒めしてくださった
ServiceNow Japanの梅澤さん(左)とチームみんなでパシャリ
審査終了後はお酒と軽食を楽しみながら
ServiceNowクイズや他チームとの交流を楽しみました

まとめ

経験の浅いメンバーが多かったにも関わらず、期日までにアプリケーションを完成させ、特別賞までいただくことができて本当に良かったです。
成功の要因を振り返ると、既存のアプリケーションにとらわれない自由なアイディア出しができたこと、そしてチーム内のコミュニケーションを率先して引っ張ってくれるメンバーがいたことが大きいと思います。
また、今回のハッカソン参加でチャレンジ精神の大切さもあらためて認識しました。

ハッカソン終了後、参加メンバーでふりかえり会も行い来年に向けた改善点も洗い出しました。もし、来年も参加することがあれば今回の反省点を活かしてぜひ上位入賞を狙ってチャレンジしたいと思います!

今回は貴重な機会をいただき、ありがとうございました!
メンバーのみなさん、木村リーダー、お疲れ様でした!


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