1人3万円分の能力開発ポイント。あなたの使い道を教えてください!
「日々勉強だよ。」
これは2023年の年末が差し迫るころ、当社のSlackで局所的に流行ったフレーズです。ITの世界は技術進歩のスピードがより一層速くなり、目の前の仕事に取り組むだけでなく、常に新しい情報にも目を向けていかなければね、といった文脈で登場しました。
「勉強」という言葉からは逃げたくなってしまいますが、「情報収集」とか「お試し」であれば取り組めそうな気がしているDX共創センターの久保田です。ゴールデンウィーク中に "積読" を何冊か消化したい気持ちはあります。気持ちは…
さて、インテージテクノスフィアには、「能力開発ポイント」という能力開発支援制度があります。実は、誰がどんな用途で使っているのか、社員同士でもあまり知る機会がありません。今回は人財組織グループの協力を得て、特徴的な使い方をしている人にポイントの活用状況や背景を聞いてきましたのでズバババンと紹介します!
🤔能力開発ポイント制度とは
社員1人あたり年間30,000ポイント(3万円相当)が付与され、自己啓発の目的で利用することができます。
どんなものに使えるかは以下の通りです。
あらためて見ると、さまざまな使い道があることがわかりますね。
では、実際にどんな使い方をしているのか、今回は4人に聞いていきます。
📚書籍を通じて問題意識の言語化
ヘルスケアセンターの竹内です。私は書籍を購入しました。
ふだん読書をする習慣があまりなく、家ではスポーツやアニメを見て過ごしていますが、 自分自身が業務や組織に感じる課題や興味関心事の解決の一助に読書を選択しています。自分の中でふわっとしている問題意識が言語化されていることによって腑に落ちやすく、他者にも伝えやすくなります。
直近の自身の悩みは「問題を根本から解決したい」という点でした。
問題をそのまま真正面から考えるのではなく、顧客が本当に解決したい問題や自分たちの組織・サービスの本当に解決しなければいけない問題を見つけ出すために、問題の紐解き方・細分化の方法、そして解決までのアプローチを学びたいなと思い、本を選びました。
また、最近は出社して組織内のコミュニケーションを活発にしたい風潮があるけれど、実際に組織にとってプラスになるコミュニケーションとは何だろうか、自分はどんな組織にしたいだろうかと考えて、何冊か本を選びました。
🌎アプリで英語学習
エンタープライズ第一本部 事業推進二部の藤平です。TOEIC対策アプリ「Santaアルク」の有料会員1年プランに使いました。大学の友達にも使っている人が居て、好評だったので購入してみることにしました。
私は国際系の大学出身でもともと英語が好きで勉強してきていた背景があり、社会人になってから段々できなくなるのはもったいないと感じていました。
また、私のグループでは直接英語を使う場面は無いのですが、同じ部署で対応しているグローバル企業を顧客とする案件では英語を使用していたり、部長から「英語を使った仕事をしたいと思う?」と質問を受けたり、英語を使いたいと発信すれば英語で仕事ができる場面が多くあるのだと思います。いつかは英語を使う案件に携わりたいと考えています。
Santaアルクは、いちばん最初に3分程度の診断テストを行いますが、過去のTOEICスコアと割と近しいものが出て凄いなと思いました。
その後、複数回学習を繰り返し、何となく苦手だと感覚的に思っていたものが可視化されて面白かったですし、苦手分野を重点的に勉強できて効率的でした。私は特に倒置が苦手らしいです…
アプリの課金コンテンツなので能力開発ポイントで使えるのか不安でしたが、申請が通って大変助かりました。
🎞️オンライン学習で資格対策
エンタープライズ第一本部 事業推進二部の筒井です。オンライン学習プラットフォーム「Udemy」に使いました。
いま Snowflake というクラウドデータ基盤の開発案件が増えていて、これを勉強しておけば必ず今後の自分のためになると考えていました。
そのタイミングで、Snowflakeの資格取得を目的とした "もくもく会" と呼ばれる社内勉強会が開催されていたので、その時間で Udemy のコースで学習を進めることにしました。
「Udemy Snowflake」は一問一答形式で、問題数もとても多いので非常に勉強し甲斐があります。そして問題の解説箇所にリンクが張ってあり、そちらからSnowflakeの公式ページに飛んで、分からなかった問題の概要を見ることができます。
能力開発ポイントは、参考書や問題集を購入できるだけでなく、試験の受験料にも使えるのでとても魅力的です。
🧑🎓学会で最新技術の情報収集
エンタープライズ第一本部 ES技術統括室の根本です。能力開発ポイントを「日本オペレーションズ・リサーチ学会(OR学会)」の参加費に利用しています。
数理解析や最適化などの事業を担当していた時に、当時の上司からこれらの分野の最新技術や事例を収集しておくことを勧められ、そこで見つけたのがOR学会です。「困っていることを科学的に解決する」とありますが、数理技術を課題解決に適用するという意味では、今でいう「DX」や「AI」のはしりと言えます。
学会に入会すると、月に1回学会誌が配布されます。オペレーションズ・リサーチの各分野に関する研究・適用事例の特集記事(需要予測、物流計画、在庫最適化、ネットワーク最適化、マーケティング、画像解析、軍事、…)と、その基礎となる数理技術・理論の解説(整数計画法、遺伝的アルゴリズム、グラフ理論、時系列解析、数理最適化、…)などがあります。
また、数か月に1回程度で英語の論文誌(査読付き)も配布され、1年に1回の学会大会や随時特定のテーマに沿ったセミナーなどが開かれます。
「技術」というとIT技術の利用やインフラ関連の技術習得にばかり焦点が当たりますが、学術的な探究や研究への関心も重要です。AIについても、LLMの活用などは関心事になりますが、その大元の技術を正しく理解しようということも大事です。
最先端の技術に対する情報収集や理解を促し、新しいサービスを産み出していくには、その分野の学術的な下地を持った人材の育成が必要です。
そのために、能力開発ポイントを活用してAI学会やOR学会のような学術的・専門的な場に参加できるのは良いことです。さらには、個人としての学会参加に留まらず、今後は会社としても学会などに参加・支援していくべきだと考えています。
🤩やる気がでてきた!
最初は「能力開発ポイントを何に使っているんだろう?」という単純な興味からこの記事を書き始めましたが、使い方だけでなくその背景まで「こんなことに興味があるんだ!」、「ふだんこんなことを考えているんだ!」という新たな発見があり、他者理解にもなりました。
いろんな人がどんな使い方をしているのか、もっと知りたくなりましたね。そして、自分自身も勉強せねばとモチベーションがアップしました。
これからも「日々勉強だよ。」を胸に。