ようこそマスターの新世界へ #1「商品マスターの過去・現在・未来」
ようこそマスターの新世界へシリーズが始まりました。今後不定期で「マスター」に関する記事をお届けしていきます。
そもそも「マスター」とはどんなもの?から始まり、インテージテクノスフィアで取り扱っている「商品マスター」について、DX時代におけるマスターの存在価値についてなど、さまざまな切り口でお伝えしていきたいと思います。
はじめに
インテージグループの中でも謎の集団とウワサされている(たぶん)商品マスタービジネス推進部。
昨年度(21年度)までは「商品情報部」という部署名でしたから、よく考えると動詞にあたるワードがカケラも入っておらず、商品情報をどうする部署なのかすら(図らずも)秘匿されていたわけです。
インテージテクノスフィア長野事業所に存在し、総勢100名にもなるこの組織。“謎の集団”から脱却すべく、22年度は心機一転「商品マスタービジネス推進部」として出発しました。何をしたい部署なのか…多少イメージしていただけるようになったでしょうか…。
さらに私たちが何者なのかを知ってもらうために、現在取り組んでいる、そしてこれから取り組もうとしているマスタービジネスについてご紹介していきます。
商品マスタービジネス推進部プロフィール
■年齢:30歳くらい(1991年にマスターのセットアップ作業が開始されました)
■所在地:長野市 (ビッグハットの近く)
■人数:100人超
■構成:第1グループから第5グループまで(22年度)
第1グループ:食品
第2グループ:飲料、医薬品、お客さま専任
第3グループ:雑貨、化粧品
第4グループ:システム担当、お客さまマスター整備委託
第5グループ:レポート作成業務、お客さま専任
■傾向:現在部署のある5階まで歩いて昇ることを運動と言い張る
至るところに存在する「マスター」
「マスター」とは一般的に、一定の規則で情報を体系化したデータベースを指します。
住民基本台帳や企業の社員名簿は分かりやすいところですが、通信販売で郵便番号を入れると住所が自動入力されるのも、レジでバーコードをスキャンすればレシートに商品名が表示されるのも、裏で「郵便番号と住所」「バーコードと商品名」が結びついたマスターが管理されているからです。
うまく活用すれば、データがあふれ混沌とする中で「それが何者なのか」を明らかにして秩序立てることができるもの。それがマスターです。
マスター構築/運用の基本は、「ルールを決める」⇒「必要な情報を集める」⇒「集まった情報をルールに従い整理する」⇒「マスターに登録する」⇒「ルールに従い情報を更新する」の循環です。
このルールはマスターの用途によって変わってきますので、マスター活用の目的を明確に持つことが重要です。時に、決めたルールそのものを見直す必要もあります。
パネル調査の中のマスター
商品マスタービジネス推進部が長年手がけているのは、インテージが提供するパネル調査(※1)サービスのためのマスターメンテナンスです。
この通称「商品マスター」は、原則、GTINコード(※3)を持つ流通商品を体系化した「商品情報のデータベース」となりますが、さまざまな分析にご活用いただけるよう、分析軸となる商品の特徴について細かく整備を行っています。
商品名だけでは判明しない項目も多いため、多様な方法で情報を入手、それらを読み込み比較しながら、GTINひとつひとつに対し、ルールに基づき分類、情報を付与していきます。
こうして独自に確立したプロセスにより整備された情報によって、原産国別の比較を行ったり、各ブランドの流出入を確認したり、市場全体の製品形状のトレンドを追ったりといった、マーケティング活動に必要な分析ができるようになります。
また、これらの分析軸は一定のルールに則って付与されるため「標準」として利用できますが、一方でお客さま独自の分析軸にも対応可能な整備プロセスも持っています。
GTINしか分からない商品の正体を追いかけたり、複数の異なった情報があるGTINの真偽を探ったり、マスターメンテナンスの業務は時に探偵業に似ていると言われることがあります。(部内の誰も探偵業やったことありませんが)
これからのマスター
長くマスターは、「名称を表示する」「整理して分類しておく」という一次的な使われ方をしてきました。
しかしさまざまな方法でデータが取得できるようになり、そのデータを活用することに注目が集まるに伴って、マスターの立ち位置も変化し始めました。
一般においても、分析するためのマスター、あるいは何かを効率化するためのマスターという、より高度な次元で活用するためのマスターが求められつつあります。
自社で保有しているマスターを新しい分類で整備し直したい。情報を付加したい。それはつまり、データと組み合わせて分析を行い、次のアクションへとつなげることができるマスター、「データを可視化するためのマスターの価値化」です。
ただし、先述のとおり、目的(ゴール)が何かによって、必要なマスター(とその構築ルールや公正さのレベル)は変わります。
インテージのパネル調査で活用しているマスターは精緻で情報が厚いマスターですが、すべてのケースに最適であるわけではありません。
私たちの部署は、パネル調査用のマスターメンテナンスやお客さまのマスターメンテナンスBPO業務(※4)で培ってきた、必要な情報の取捨選択、マスターの構築やメンテナンスプロセスに関するノウハウを保有しています。
そのスキルを活かし、今までのパネル調査用商品マスターのメンテナンス業務に加え、マスターによるデータ価値化のお手伝いを行う。
私たち商品マスタービジネス推進部は、そんな領域へ向けて進んでいます。
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