「世界保健デー」に向けた取り組み ~「私の健康、みんなの健康」アンケート~
経緯
当社では、ヘルスケア領域のビジネスとして、多くの企業や健康保険組合に、健康管理システムや健康データ活用支援などの健康に関するサービスを提供しています。
健康意識やヘルスリテラシーの高いお客さまもおり、ある時、会話の中で、WHOが提唱した「世界保健デー」に向けて、社内で健康に関連したイベントを実施していることを聞きました。
それまで当社はあまり認知していませんでしたが、「一緒に取り組みませんか?」とお誘いを受けたことをきっかけに、ヘルスケア領域のビジネスを展開する企業として「世界保健デー」に向けて取り組むことにしました。
いきなり大規模な全社挙げてのリアルイベントを開催するのではなく、まずは社員の健康に関するアンケート「私の健康、みんなの健康」を行い、その中で「わたしの健康宣言・健康目標」を尋ねることで、社員ひとりひとりが健康を意識する機会をつくることから始めることとしました。
世界保健デーとは
WHO憲章がはじめて設定された日です。それを記念して、1950年以来、
毎年4月7日が世界保健デー(World Health Day)として定められました。WHOが毎年のテーマを発表しており、2024年は「My health, my right」
(私の健康、私の権利)です。
「私の健康、みんなの健康」アンケートと結果を受けての考察
「私の健康、みんなの健康」アンケートでは次の5つの簡単な設問を
設定しました。
自分の健康について
日常生活で、健康づくりに関して心がけていること(複数回答)
職場で「世界保健デー」にちなんで実施してほしい健康イベントや健康教教育(複数回答)
職場(オフィス)での過ごし方(複数回答)
「わたしの健康宣言・健康目標」
以下、それぞれのアンケート結果を一部お伝えします。
1.「自分の健康について」
約6割の社員が健康だと思うという回答となりました。50代でも半数以上が該当しています。
2.「日常生活で、健康づくりに関して心がけていること」
年代問わず、食事・運動・睡眠・休養など、基本的な生活習慣改善に意識が高く、他の世代に比べて20代で休養や節酒を心掛けている割合が高い傾向となっています。
3.「職場で『世界保健デー』にちなんで実施してほしい健康イベントや健康教育」
“メンタルケアに関すること“という回答が最も多く、次いで“睡眠に関すること”が上位となっています。
職場でのコミュニケーションやメンタルに関するセルフケアとラインケアの重要性があると再認識しています。自分で行うセルフケアでの取り組みと、会社としての健康づくりの施策(例:健康増進自販機など)と組み合わせていくことが必要かと思います。自身の健康度の認識と照らし合わせ、健康/不健康の自己認識との相関を分析し、個人に合わせた健康づくりの施策の検討や行動変容につなげるための効果的な改善策の検討に役立つのではないかと考えます。
4.職場(オフィス)での過ごし方
“作業面が十分に明るい”、 “自身の体にあわせて椅子の機能を調整している”といった快適性に関することや、“昼休みは規定通りしっかり休んでいる”、 “離席するのに周囲の人に気を遣わない”、 “仕事の合間に雑談することがある”といった休憩・気分転換に関することが上位にきています。一方で、“オフィス内をよく歩いている”、 “自分の健康状態をチェックしている”といった体を動かすことや健康意識は1割程度と低く、課題と認識しています。
5.「わたしの健康宣言・健康目標」
さまざまな考え方やアイデアを回答いただいたので、いくつかピックアップしてご紹介します。
土日に積極的に外に出かける。
5分でも意識的に体を動かすことを意識する。
長く健康でいるための時間を自己投資としてとらえる。
スマホを見過ぎず、デジタルデトックスする。
オープンな環境にいられることが健康につながると思っており、話しかけやすい雰囲気づくりを行いたいと思っています。オフィスで話しかけづらい雰囲気をなくしたり、フォローしあえることで、心の健康から、体の健康にもつなげやすくなると思います。
週や日によって気分の上がり下がりがあり、仕事の質にも関係してくるので、自分でできるメンタルケアや、気分が乗らないときの対処法を見つけたい。
健康宣言は、健康ではない時や人が存在することを皆が認識すること。健康でなくても生活できるような社会や身の回りをつくることを目標としたい。しかしこの目標に到達するためには、自分が出来る限り健康であることが条件ですから、そのための努力も同時にしていきたいと考えています。
このように、たくさんのアンケート結果を得ることができたので、社内でいつでも振り返られるようにすることで、社員ひとりひとりが健康についていつでも考える機会となればと思います。また、今後は会社としてもさまざまな健康の取り組みを進めていきます。
最後に
今回は、「世界保健デー」をきっかけに、少しでも社員ひとりひとりが健康を意識する機会をつくれたのではないかと思います。
会社や職場において、社員の健康を人的資本の価値として再認識することで、具体的な健康改善施策の立案・実施など、経営層がコミットする形で実現できれば、自社の健康経営ひいては人的資本経営の一助になることを今後期待したいと思います。