BPOで業務をデザイン!#7【旅行会社の着札精算】
BPOで業務をデザインシリーズ、第7弾!
当社が長年サービスを提供している、旅行業界の精算業務についてご紹介します。みなさんが、旅行会社を通して旅行商品を購入したあとのお話です。旅行が好きな方、旅行会社のお仕事に興味がある方にぜひ読んでいただきたいです。
それでは、いってみましょう!
自己紹介
エンタープライズ第二本部システム・サービス二部所属の K・K(匿名) です。長野事業所で仕事をしています。
今年のはじめ、横浜に住む友達から「長野が舞台になっているすごく良いアニメがあるよ」と言われサブスクで見始めたらドハマリし、以降まったく興味のなかったアニメを見るようになりました(青春スポーツアニメに限る)。
先日はとあるアニメの聖地巡礼をしに仙台へ行ってきました。元々旅行は好
きでしたが、聖地巡礼目的の旅行ははじめて。今までの旅行とはまた違った楽しみ方を知り、世界が広がりました。
ちなみに私がハマったアニメはこの2つ。どちらも胸が熱くなりました。
ツルネ -風舞高校弓道部- → 高校が舞台の弓道青春ストーリー
ハイキュー!! → 今年映画も大ヒットしたバレーボールアニメ
次はどのアニメを見ようかな~。おすすめのアニメがありましたら、ぜひ教えてください!
私は入社以来長らく、旅行会社の審査精算 BPO業務に携わってきました。前職が旅行会社だったので旅行業用語や旅行業特有の雰囲気にはすんなりなじめましたが、いわゆる裏方のお仕事である精算業務はこんなにも地味で大変なんだという事を当社の業務で知ることとなりました。
今回は私が担当している「着札精算」の審査精算BPO業務をご紹介します。
旅行業界の精算方式
内容について紹介する前に、精算方式についてふれておきます。過去の記事でも触れていますが、あらためてふりかえってみましょう。
旅行業界の精算方式は、大きく分けて以下の2つが存在します。
旅行会社では施設から請求書を受領して支払う着札精算方式を採用していま
したが、請求金額の審査などの負担を減らすため、2000年頃からは発売した分を施設に支払う発売精算を採用する旅行会社が増えてきました。
現在は発売精算が主流となっていますが、まだまだ着札精算もあります。
着札精算の審査精算BPO業務とは
現在私が担当している、ある旅行会社の審査精算BPO業務は、2010年にはじまりました。途中コロナ禍でいったん委託終了となりましたが、2021年より再委託となり現在に至っています。
着札精算の施設・旅行会社・当社の関係図は下記の通りです。
まず、ホテル・旅館・レンタカー会社などの施設が請求書を発行し、その請求書を旅行会社へ送付します。旅行会社では多数の施設から届いた請求書を取りまとめ、当社へ送付します。当社ではお預かりした請求書などを使用し、審査精算業務を開始します。
私の担当している業務では、請求書はデータではなく、紙で取り扱っています。(旅行業界ではまだまだ紙を使った業務が非常に多いのです。)
当社では、主に次のことを行っています。
納品した振込データをもとに、旅行会社は施設へお金を振り込むといった流れになっています。この作業を毎月行い、旅行会社の業務支援をしています。
当社では単に業務代行をしているだけでなく、今まで手作業でやっていた範囲に対して「IT技術」や「運用手法(フロー整理など)」の双方から効率化と品質向上を検討し、お客さまへ提案することもあります。
着札精算の課題と、これからの旅行業界に向けて
着札精算では、施設から旅行会社に毎月数千件もの請求書が届きます。これを毎月、審査・精算を行った上で各施設に支払いの対応を行うため、旅行会社側としてはかなりの負担になっているのではないかと感じます。
「それなら、発売精算にすればいいのでは?」と考える方もいるかと思いますが、このようなシステムは初期コストなどを考えると、簡単に導入することは難しい現実があります。
どんな旅行会社でも抱えている課題は同じなのに、それを解消できるサービスがないのも業界の課題のひとつかもしれません。
私自身、長い間旅行業界の仕事をしていますが、特に最近は旅行業界の変化の速さを感じます。パッケージツアー・ダイナミックパッケージ・バーチャル旅行・オンラインツアー・ワーケーション・地方創生…など、どれも旅行業に関連して出てくるワードです。
しかし、さまざまな変化があっても旅行には「精算」がつきもの。必ずやるべきものです。着札精算だけでなく、業界全体の「精算」の課題を解決するとともに、業界の発展に貢献できる、そんな新たなソリューションの開発を急ぐ必要があると感じています。
当社は40年以上に渡り、旅行業界にサービスを提供してきました。幸いなことに多くの旅行会社から精算のお仕事をいただき、社内には多くのナレッジが蓄積されています。これらを活かすことで、きっと新たなソリューションを生み出すこともできるはずです。
これからも旅行会社のよきパートナーであり続けられるよう、私もまずは目の前の審査精算業務に真摯に取り組むとともに、未来に向けてその構想のお手伝いができるよう励みます。最後までお読みいただき、ありがとうございました。