ようこそマスターの新世界へ#7「若手座談会!これからの商品マスター」
第7回目となる今回は、商品マスタービジネス推進部の若手メンバーに、商品マスターのメンテナンス業務に初めて携わった時の心境、自分の成長、これからの商品マスターといったテーマで座談会を開催してもらった様子をお届けします。
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座談会スタート!
座談会参加者
中村:雑貨チームメンバー。お客さまの商品マスターメンテナンス代行業務も担当(6年目)。開発経験もある二刀流。頼れる大人エレガントなお姉さんは旅とお酒が大好き。
丹羽:飲料チームメンバー。お客さま専属メンテナンス担当(5年目)。料理上手でコミュ力高い!夫・彼氏・息子に欲しいNo1社員(既婚)は、大ベテランの教えを継いだ飲料チームの太陽神。
大澤:商品マスター メンテナンスシステム開発担当(4年目)。安曇野に育てられたエンタメ好きの温厚イケメン。システムチームの期待の新星はとっても努力家。
配属前後のギャップ
───最初に商品マスタービジネス推進部へ配属された時の感想を教えてください。想像していた業務と実際のギャップはありましたか?
大澤:社内メンテナンス用システムの担当と聞いてそんなに管理対象は多くないのかなと想像していました。実際は多岐に渡る業務それぞれにシステムがあり、管理対象が多くて大変でした。
中村:確かに基幹システム以外に、運用メンバーは細かな業務ごとのMicrosoft Accessを使って作業やチェックをしていますね。
大澤:利用者側で似たものをコピーして自分用に利用できるのは良いことなのですが、システム担当者が把握できないものが知らない間に増えていく…。
全員:別の仕組みに置き換えていきたいですよね~。
丹羽:私の場合、「商品マスター」って聞き慣れないですけど、まぁデータベースが整然と管理されていて、チェックを人がちょっとしているような世界だと漠然と考えていたんです。
でも実際は想像以上に地道にチェック作業をしていて…「めっちゃ人じゃん!!!」と思いました(笑)
全員:(笑)
丹羽:情報収集においても、情報元はたくさんあるし、すべてが自動的に取得できないので人が能動的に取りにいかなきゃいけないし、集めた情報も入手した情報自体が正しいのかどうか人が取捨選択の判断をしているし、やっと登録してもリニューアルの情報があればその情報をもとに更新しないといけない。
大澤:自分には絶対できない…。
中村:向き不向きはありますね(笑)。商品は次から次へと発売されるから永遠に終わらないし…。
※詳細は #4 「商品マスターは生き物です」参照
大澤:ゴールがない…。あと、ルールがすごく細かいですよね。
中村:そうですね。品質を一定にするためにはどうしてもルールを細かく決める必要があって。
その分研修プログラムはすごく整っているなと思いました。OJT担当がそれぞれに教えていたら大変ですが、ポイントがまとまった研修カリキュラムとマニュアルが整備されている。
でも例外のパターンや過去の経緯も重要なので、それはOJTでの引継や実際の対応時に調べることになりますね。
中村:昔からのルールがあってもその時の事情を踏まえて今どうあるべきかという判断もしなくてはいけないし…。
あと案外みんなで検討することが多い。個々の作業も多いですが、商品マスター全体で揃えなければいけないルールもあるので、チーム間の連携が大事ですよね。
業務を通して成長できたこと
───では次に、業務を通してどんな点で成長できましたか。
中村:相手はお客さまやチームメンバーなど色々ですが、登録の定義やルール、経緯など、前提を知らない人へ分かりやすく伝えなければいけない場面が多くあります。相手の立場に立って、どうしたら理解してもらえるかを意識することで、伝える力、説明力は鍛えられたと思います。
丹羽:私は「チェックの目」がすごく育った(笑)。
どんな視点でチェックすれば論理的に簡単に誤りが抽出できそうかを考えて組み込めるようになったと思います。
大澤:チェックについてはもっと自動化していきたいですね。
丹羽:人間が確認しないといけない部分と分けて、自動化の範囲をいかに拡大できるか。
大澤:私は管理しやすいよう、複雑な設計にしないように心掛けるようになりました。品質維持のためには複雑なルールが必要なこともあるのですが、それでシステムが複雑になりすぎて管理できなくなると本末転倒なので…。バランスは難しいです。
それと、今までは自分の業務中心だったのですが、幅が広がりスピード感も求められるようになってきたので、効率的な体制や方法など全体のことも考えていかなければと思います。
中村:視野を広げていかなくてはいけないタイミングってありますよね。
大澤:必要に迫られて(笑)
丹羽:普段は運用をしていますが、システム知識は必要で、勉強して新しい技術を運用フローに取り入れていきたいです。
中村:自分でシステム化できなくても、やりたいことを開発メンバーに伝えたり、逆に運用メンバーへ提案を聞いたりしながら実用化していければよいので、つなぎの役目は重要だなと思います。
丹羽:どう説明したらメンバー全員、パートさんたちまで理解しやすいか、ですよね。どちらの視点にも立てる懸け橋的な存在は必要ですね。
これからの商品マスター
───最後に、『これからの商品マスター』について、考えを聞かせてください。
中村:マスターと一言で言っても、目的によって必要なマスターの質や中身は全然違うと思うんです。
丹羽:利用目的にあったマスターをスピーディーに提供できるような構造と品質管理フローを実現することが重要になってきますね。
大澤:開発側からすると今の構造はすっきりさせたい。
中村:全体最適と部分最適のギャップが課題点ですね。
丹羽:いずれにしろ「めっちゃ人じゃん!!!」という作業工程を極力減らして、その分対応範囲を広げていきたいですよね
大澤:もちろん開発チームからも提案しますが、細かい作業工程やルールを知る運用メンバーからも改善ポイントをどんどん提案いただけたらいいなと思います。
丹羽:やはり、かみ砕いて双方に翻訳できる人材が必要ですね。
中村:あとは、いろいろなフォーマットや点在している膨大な情報へのアクセスは属人化や職人化を生み出してしまう原因のひとつなので、もっとスムーズにしたいな…。
丹羽:そこは部内プロジェクトでも進めていて、根幹のひとつかなと思っています。
大澤:システム面も同じです。複雑ゆえに属人化していくのは嫌なので…。
中村:もちろん深い知識や経験が求められる業務は残るし、そこに人的資源を注力していくべきですが、ベースを共通化してフレキシブルにフォローできる状態にしたいですね。
丹羽:お客さまのマスターメンテナンスの代行も行っていますが、運用フローの整理や見える化、効率化のノウハウも我々の資産ですね。
中村:「マスター」は長年運用されてきているものが多いので、古いルールや手順への違和感や問題点になかなか気付けない。だからこそ新しいメンバーの感覚視点がとても大事だと思います。
丹羽:「なぜこうやっているんだっけ?」と疑う視点を忘れずに…。
大澤:楽に仕事を進めたい、という気持ちを持っていれば忘れないかも(笑)。その取り組みが周りにも伝播していけばいいと思います。
───前回、リーダーの座談会でも「研究」や「実験」というキーワードが出てきましたが、今までのやり方に盲目的に従うのではなく、新しい技術を取り入れ構造やフローを大胆に変えていく、共通化や自動化を進めてもっと運用・活用しやすいマスターを目指す、そんな展望が見えた座談会となりました。
おわりに
これまで7回に渡り連載してきた本シリーズも今回が最終回となります。
謎の集団「商品マスタービジネス推進部」について、少しでも謎が晴れていれば幸いです。
「マスター」あるいは「マスターメンテナンス」は、時代と共に有り様を変えていくものです。
これからのニーズに応えられるようなマスターやノウハウであるべく、進化を続けていきたいと思いますので、面白いアイディア・技術などありましたら、お気軽にお声がけください!